06 9月 高校生JS in 聖光学院 事後報告会 (2014)
9月6日に、聖光学院高校にて第3回ジョブシャドウイング事後報告会を開催しました。ジョブシャドウイングとは、1日社会で活躍している方に同行し、働くことはどういうことか実際に体感してもらうプログラムです。このプログラムは訪問先の組織について学ぶ事前勉強会、1人1社を訪問するジョブシャドウイング、そして訪問後に行う事後報告会の3部構成となっています。
ジョブシャドウイングの目的は2つあります。1つ目は実際に働く社会人を見て‘‘働くことの意味‘‘を考える。2つ目は‘‘働く上で自分が大切にしている価値観‘‘を考えることです。そこで高校生が働くことについて広い視野で考え、また働くうえでの自分なりの価値観を持つことが出来るようになるために、事後報告会では、以下の二点を目標としています。第一に、互いのジョブシャドウイングの報告によって、多様な社会人の働き方を共有することです。第二に、「自分が働くうえで大切にしたいこと」を発見することです。
(1)開会
総勢80名の生徒とスタッフが大教室に集合しました。開会前から熱気が高まっており、高校生の元気いっぱいの挨拶からスタートとなりました。
その後、司会からジョブシャドウイングや事後報告会を行う理由の説明を受けました。
(2)ワークショップ①
最初のワークショップでは、訪問した組織のグループごとに、主に事前勉強会で分析した「理念」、「職場の雰囲気」、「働いている社会人」、「顧客」の4つを中心に、訪問してみて訪問前と後でどのような違いがあったのか共有をしました。生徒からは「休憩時間になってもどのグループも仕事を止めずに作業を続けていた。こんな会社があるんだ!」や「顧客と一緒に商品を作っていた。企業だけで商品を作っているわけではないんだ」など様々なギャップに遭遇した話が出てきました。その後、カタライザーからアドバイスを受けつつ模造紙を用い発表用資料を作成しました。カタライザーとは、高校生の議論が活性化するように促しながら、考えをより深くしたり整理するサポートをすることにより、学びを最大化するための役割を指します。どのグループも休憩時間になっても手を休めずに時間ギリギリまで作業を行っていました。
(3)発表
次に、グループごとに作成した資料を用い、訪問した企業・組織についての発表を行いました。様々な組織の発表を聞くことで働くことに対して異なる視点を得ることができます。発表後の質疑応答では、社会人だけでなく高校生からも多くの質問が飛び交い、活気に満ちていました。発表の際には「訪問前は、弁護士ならお金持ちになれると思っていた。でも、訪問先では、お金が目的ならやめた方がいいと言われた。」といった意見がありました。それに対して、「本当にお金は大切じゃないのか?」との質問があり、生徒たちは頭を抱えながら必死に考えていました。そして、迷いながらも「お金は大切だと思う。でも、それだけじゃないとも思う。これからもっと時間をかけて考えていきたい。」と答えていました。
(4)ワークショップ②
最後に、生徒たちに将来どんな社会人になりたいのか考えてもらうよう、様々な訪問先に行った生徒たちとグループを組み、ディスカッションを行いました。そして、「自分が将来、社会人になったら絶対に譲れないこと」を考えもらい、発表してもらいました。生徒の中は「自分自身のありのままでいられるような職場で働きたい」といった意見や、「国全体に影響を与えられるようになりたい」といった壮大な目標を掲げる子がおり、将来がとても楽しみです。
事後報告会を通じて抱いた印象は、生徒の皆さんがとても熱心に取り組んでくれたということです。自分の思い切った意見も恥ずかしがることなく発表してくれました。普段の学校生活ではこういった機会は少ないと思います。お互いの発表を聞きあうことで生徒同士、良い影響を与え合うことができたのではないでしょうか。
これから高校生は文理選択や大学選択の時期を迎えます。このジョブシャドウイングでの一連の経験が参加者の今後の選択に良い影響を与えてくれることを願っています。
NPO法人JUKEでは、今後も学生のためにさまざまなイベントを実施していきますので、ご期待ください。
文責:鈴木康平(東洋大学法学部3年)
EVENT INFO:
聖光学院高等学校
社会人スタッフ 21名、学生スタッフ 4名
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