妥協しない!キャリアの選び方 (2011)

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[開催日・場所]
10月22日(土)国立オリンピック記念青少年総合センター センター棟40人室 502号室

[イベント名]
妥協しない!自分のキャリアの満足できる選び方

[参加者]
24名

[開催目的]
「仕事をしたい。でも恋も結婚もしたい!趣味だって楽しみたい!!」
女性は、このような思いを抱いていると同時に、「なにかを得るためにはなにかを犠牲にしなければならないのかもしれない」という不安も抱いています。

しかし、女性は本当に妥協しなければならないのでしょうか?
――答えは、NOです!

実は女性の選択肢はたくさんあります!ではどんな選択肢があるのでしょうか?
今回のイベントは、その多様な選択肢を、社会でいきいきと活躍されている女性ゲストの方々に紹介していただき、学生に自分のキャリアは幅広い選択肢の中から選択できるのだということに気づいてもらうために、開催されました。

[概要]
(1)開会/JUKE紹介・イベント概要説明
(2)パネルディスカッション
(3)グループワーク
(4)交流会

[社会人サポーター]
岡崎 愛子氏  日本大学経済学部卒/(株式会社ビー・スタイル)
田所 沙織氏  西南学院大学文学部卒/(MSD株式会社)

[ゲスト]
齋藤 明子氏  成蹊大学文学部卒/(株式会社ポーラ・オルビスホールディングス)
首藤 繭子氏  慶應義塾大学法学部政治学科卒/(日産自動車株式会社)
瀬尾 萌氏   京都大学経済学部卒/(株式会社ルクサ)
福本 亜紀子氏 青山学院大学法学部卒/(Moals Inc. 株式会社)

[ファシリテーター]
岡崎 愛子氏

[イベントの様子]
(1)開会/JUKE紹介
当日はあいにくの雨でしたが、悪天候を物ともせず、たくさんの女子学生が集まってくださいました。
イベントの冒頭で、ファシリテーターの岡崎からNPO法人JUKEの団体紹介、学生スタッフの佐藤から本イベントの概要説明が行われました。

(2)パネルディスカッション
パネルディスカッションでは、4名のパネリストの方々に、ご自身のお仕事や生き方についての質問をさせていただきました。

ここからは、印象に残ったゲストの方々のお話をまとめて紹介していきたいと思います。

まずお1人目は齋藤さん。
齋藤さんは学生時代にアーチェリーに没頭され、大学を卒業してからは様々な職場をご経験された後、現在は化粧品会社(会場に集まった女子学生に、なんと試供品をプレゼントしてくださいました!ありがとうございました。)にお勤めされています。
「自分のキャリアに妥協はしなかったが、挫折はあった。転職を繰り返したが、キャリアはちゃんと築ける。就職活動でいい会社に入らなきゃ、と気負いすぎないで。」と学生にエールをくださいました。社員の半分以上が女性である化粧品会社という職場柄、女子学生としては職場での人間関係が気になるところ。齋藤さんご自身も、男性の多い職場から女性の多い職場への転職は少し戸惑いがあったそうですが、実際に働き始めると、心配されていたようなことはなかったそう。「女性が多い、少ないは職場の人間関係の上では、とても小さいこと。それより上司、仲間、取引先とどのようなリレーションを築けるかの方がキャリア形成にとっては重要」とメッセージをくださいました。
「『どこの会社でどういうことをしたい』という目標を持つのではなく、『自分がどうありたいか』を軸に仕事をして、キャリアを形成していってください。」とおっしゃっていました。自分らしく働き、自分の志に基づいてキャリアを積んでいきたいものです。

続いて首藤さん。
首藤さんはオーストラリアへの留学を経験されており、その英語力を活かし、「世界における日本のプレゼンスを高めたい、国と国の架け橋になりたい」という思いから、大学4年の時に留学したヨーロッパに本拠地を置く外資系投資銀行に就職されました。
就職された直後は、会社から求められていることと、その時点でのご自分のパフォーマンスとの間のギャップに苦しみ、会社の外で泣いてしまったこともあるとおっしゃっていました。しかし、そこで逃げずに、周囲の人々にアドバイスをもらいながら、その時期を乗り越えていかれたそうです。壁にぶつかった時に、どう解決するかということについての1つの対処の仕方を教えてくださいました。「仕事の楽しさを実感するのは、お客さまから評価していただけた時」とおっしゃっていました。
また、学生に対し、「興味のあることには億劫にならずに挑戦してみよう。」というメッセージをくださいました。「○○に興味がある」と思うだけでなく、それを実行に移し経験してみることによって、それまでの自分の視点にプラスして新しい視点を持つことができます。その視点は、自分の価値観を広げると同時に、将来の自分のキャリアの可能性をも広げているのかもしれません。

続いて瀬尾さん。
瀬尾さんは学生時代に「体育会」という組織の運営に従事され、「『組織を運営することのおもしろさ』を肌で感じた」と語ってくださいました。大企業からベンチャー企業への転職のきっかけも、「小さな組織で意思決定をしたい、組織を作る側に立ちたい」という思いを持たれたからで、瀬尾さんのキャリアには学生時代の経験が大いに反映されていることが分かります。私たちにとっても、学生時代の経験というのは、かけがえのない、これからの自分の土台となっていくものなのだと実感いたしました。
瀬尾さんは、質疑応答の際、私たち学生と年齢が近いということもあり、就職活動に関する実用的な知識から、ご自身の生き方に関することまで様々なお話をしてくださいました。瀬尾さんのお話の中で大変印象に残った言葉があります。それは「人と話したり、本を読んだりすることで様々な価値観を知り、自分が許容できる考え方の範囲を広げると、自分と向き合える上に視野も広がる。苦手な人が少なくなる。」というものでした。私はこれまで自分を受け容れてもらえないことが怖く人と話すことに消極的でしたが、瀬尾さんのお話を聴いて、自分から相手に合わせていく姿勢を持とうと思いました。

最後に、福本さん。
福本さんは、10才と5才のお子さんを育てながらNOBU という和食ブランドの世界展開のビジネスを独立してサポートしていらっしゃるそうです。NOBUでのお仕事をされる前は、株式会社リクルートで営業職に就いていらっしゃいました。リクルート入社当時は、「会社の期待に応えなきゃ会社から嫌われる。会社に居場所がなくなる。」と大きなプレッシャーを抱えていらっしゃったそうです。そのようなプレッシャーがあった一方で、ご自身の売上で会社に貢献できた時の喜びは一入だったと語ってくださいました。
仕事と子育ての両立については、「やりたいと思えば両立はできる!もちろん、子育ては自分のキャリアを絶つものになる可能性はある。しかし、子育てに対する不安が、『子どもを産みたい』という気持ちよりも小さいのなら、子どもを産んだ方がよい。子育ては大変ではあるが、経験してよかったと思えるもの。視野が広がった。」とおっしゃっていました。この言葉は、仕事と子育ての両立をしたいと考える女子学生を安心させてくださいました。
最後に、「柔軟に生きていけば自分のキャパシティーは自ずと広がる。やりたいと思ったことはその時に挑戦しよう。」と、学生に対し、一歩踏み出す勇気の出る言葉をかけてくださいました。

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(3)グループワーク
グループワークでは、質疑応答に加えてワールドカフェの実施を予定していたのですが、学生たちの熱意溢れる質問が続き、質疑応答だけで時間があっという間に過ぎてしまいました。

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(4)交流会
交流会では、さらにもっと質問や相談をしたいという学生が積極的に参加し、パネリストと活発な議論を交わしていました。参加者とパネリストがより近い距離で、且つフランクに話し合いが出来、「明日からの具体的な一歩の踏み出し方」を見つけられた参加学生が多かったのではないかと思います。大変有意義な時間となりました。

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今後ともNPO法人JUKEをよろしくお願い致します。

文責:笠岡美希


 
 
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