30 3月 株式会社アビタス
株式会社アビタス
“高校生の胸のなかに、小さな”種”を蒔く活動だと思うんです”
ー 国際資格の専門校アビタス/Abitus
マーケティング部門責任者 毛利 弘道様
株式会社アビタス
“高校生の胸のなかに、小さな”種”を蒔く活動だと思うんです”
ー 国際資格の専門校アビタス/Abitus
マーケティング部門 責任者 毛利 弘道様
株式会社アビタスは、社会人向けの資格の学校です。グローバルに通用するプロフェッショナルを育成するというビジョンを掲げています。私は、入校された受講生のサポートをする部門で8年間勤務した後、今年の6月からマーケティング部門の責任者を務めています。
ジョブシャドウイング導入のきっかけは、もともと私自身がジョブシャドウイング開催校のOBだった関係で、知人から紹介されたことです。社長の三輪に話を持っていったところ、即座にやろう、と。面白いし意義があるということで、弊社での導入が決まりました。
ジョブシャドウイング導入の意義
弊社が社会においてどういった立ち位置にいて、どのように評価されているのか?ということは、弊社が常々気にしていることのひとつです。ジョブシャドウイングでは、カスタマーからの評価や専門の調査会社による評価ではなく、高校生というまったく違う切り口から評価されるというところに、新鮮さや面白さ、意義を感じています。
また、日常の業務を通じて、自分の会社がどういう会社なのか?ということを考える機会は限られています。例えば、営業担当者は自分の営業成績を上げることにだけ注意が向いてしまいがちです。そうしたなか、ジョブシャドウイングの導入は、社員が「学生さんが弊社を訪問する際に、何を見せてあげれば良いだろう?」と考えること、すなわち”会社全体のことを考える機会”の創出に繋がっています。
会社のなかで、新たな『気づき』が生まれる
各部署の社員には、ジョブシャドウイングで訪問してきた学生に、現在の仕事内容を話してもらうようお願いをしています。すると、部署の違う社員から、示し合わせた訳でもなく、似たようなキーワードが出てくるんです。例えば、印象的だったのは『付加価値』というキーワードですね。弊社は資格取得をサポートする学校ですが、ただ勉強するだけなら市販の問題集もあります。そこでどのような付加価値を付けていくのかということを、営業・受講生サポートなど、部署問わず社員ひとりひとりが考えているわけです。後日、その事実を社員の皆にフィードバックすると、社員から良い反応が返ってくるんですね。ジョブシャドウイングが、社員ひとりひとりの新たな『気づき』に繋がっているなと感じる一例です。
また、学生から訪問のお礼メールで、「社長を中心に皆で会社を良い方向にしようとしていることが伝わってきて、理想的な会社だと思いました!」といったコメントを頂いたこともあります。褒め過ぎではないかとも思いますが、こういった評価を頂くことはシンプルに社員の会社に対する自信になりますし、日常の業務のなかでは得られない気づきやロイヤリティ向上に繋がっていると考えています。
導入担当者としての『変化』
弊社におけるジョブシャドウイング導入は今年が2回目となります。私はジョブシャドウイング導入担当者として、この2回のジョブシャドウイングを通じて去年の自分といまの自分を比較することが出来ています。去年まで私は受講生サービス部しか経験していなかったのですが、今年はマーケティング部門に移って、営業の業務もかなり見えてきた中でジョブシャドウイングを実施しました。すると、1回目のジョブシャドウイング導入に比べて今年は新しい部署での目線を踏まえた話が出来るようになっていて、自分の会社のことも、よりスムーズに説明できるようになりました。去年の自分よりいまの自分はちょっと広がっているなと、そんな実感が得られましたね。
ジョブシャドウイングでは、20年前の自分の姿を思い出せる、初心に戻れるという感覚があります。私の場合は、母校の学生を受け入れる形でのジョブシャドウイング実施ですので、その想いは特に強いですが、仮に母校でなかったとしても、そういう感覚はみんな持っておられるのではないかと思います。例えば、カタライザー*1でも、そういう気持ちを感じている人は多いのではないでしょうか。ジョブシャドウイング実施の裏側では、カタライザー*同士での交流や、学生スタッフとの交流の機会もありますので、そのなかで得られる感覚ということもありますね。
何に繋がるかわからないからこそ、やってみる価値がある
ジョブシャドウイングにおいて学生が企業を訪問するのは「1日」というとても短い時間です。ですから、そこから得られることは学生にとっても企業にとっても、とても小さなことに過ぎないのかもしれません。しかし、自分自身の経験も踏まえて言えるのは、その小さなものを胸のなかに持っているのと持っていないのとでは、全然違うということです。胸のなかに小さな”種”のようなものがあれば、ポップコーンのように下から熱が加えられて、ポンと弾けるタイミングがあるかもしれない。そして、得てしてそういうものは、何倍にも何十倍にも膨らんでいくものではないでしょうか。
私には会社を退職して弁理士になった友人がいるのですが、彼の転職理由を聞いたところ、高校時代に学校に講演に来てくださったOBの弁理士の方の話がずっと心に残っていて、自分もやってみようと思っての決断だとのことでした。この例のように、どんな経験が自分の将来のために活きてくるのか、前もっては分からないですよね。だからこそ、学生にはチャンスがあったらなんでもチャレンジしてもらいたいですし、そういう経験の一貫として「学生に企業を見てもらう」というジョブシャドウイングのプログラムは、小さいけれど間違いなく価値のある”種”であって、いつか何かのタイミングでその”種”が弾ける、ジョブシャドウイングが参加学生にとってそういうきっかけになってくれたとしたら、とても嬉しいことだと思っています。
*カタライザー:事前勉強会・事後報告会において、参加者の学びをサポートする社会人ボランティア。毛利氏はカタライザーとして、事前勉強会・事後報告会にも参加された。
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